創業明治36年、代々引き継がれ100年以上の長きにわたり暖簾を守ってきた。現在お店を切り盛りするのは5代目の広志さんだ。曾祖父、祖父、父親の背中をみて物心がついた頃から自分が継ごうと漠然と考えていたそうだ。そのために京都の懐石料理店(茶懐石)で修業に入り先代たちとはまた違った視点で料理の研鑽を積み、守ってきた伝統の味に幅を広げ更に磨き上げるための技術を学んできた。4代目から引き継いだのは平成23年からで、現在も日々進化を続けている。100年を超える伝統を守ることは容易ではなく少しでも手を抜けばお客様にすぐに分かってしまうと理解し、手打ちへのこだわりと出汁のとり方、醤油のブレンド等は絶対に変えず、季節に応じた素材や具材はむしろ積極的に変化を加えているそうだ。元祖ガマゴリうどんと言われる“竹島うどん”(春あさり)、穴子うどん(秋)、牡蠣鍋(冬)その季節ごとに人気メニューはあるが、一年を通して人気メニューとなってるのが先代が世に出した“龍神(あんかけ+フライ)”だそうだ。経営者として大事にしていることと繁盛継続の秘訣は?の問いに「流行を敢えて追わず奇をてらわず基本を大事にしつつ変化し続けること。」と語る。これから始められる方には、「基本を身につけた上で、こだわる部分はとことんこだわり、引き算(計数管理)もしっかり行い経営することと、決して手を抜かず、手を抜いていないことをお客様に伝えること」を大切にして欲しいとエールを贈る。今後も子供がお店を継ぎたいと思ってもらえるようなお店にすることを目指して家族とともに伝統を守りながら変わり続けお店を守っていく。